抗生物質は私達が薬局で購入できる薬とどのように違うのか?

私達が病気をしたときには、軽い病気ならば鎮痛剤・解熱剤・総合感冒薬が購入できます。そして、ちょっと厄介かと思ったら病院に行きます。そこで処方されることがあるのが抗生物質です。では抗生物質とはどういったものなのでしょうか?今回は【抗生物質は私達が薬局で購入できる薬とどのように違うのか?】を明らかにしてゆきたいと思います。

抗生物質と抗菌薬とは何?

一般的に抗生物質は「抗生剤」とか「抗菌薬」と呼ばれるケースが増えています。ですが厳密に言えば抗生物質と抗菌薬は違いがあります。抗生物質の歴史の中で一番耳馴染みがあるのが「ペニシリン」でしょう。大ヒットしたTBS系のドラマ仁で主人公を演じる大沢たかお・役名南方仁が作ったシーンを覚えている人もいるでしょう。ペニシリンはアレクサンダー・フレミングが青カビから偶然に発見をしました。カビは天然のものです。自然界に存在している天然のものから作られたものを抗生物質と呼びます。

一方で、抗菌薬は、さまざまな物質を化合させたり結合させたりして作ります。医療関係者で感染症に従事する人たちは抗生物質をも含めて「抗菌薬」と呼ぶようになっています。ですが、一般の人たちや患者様に対しては「抗生物質」という呼び方をするように意識しているようです。

抗生剤という表現をすることもあります。文字からみたら抗生物質の省略形のようにも思います。実際には抗菌薬も含めて使用することも多いです。お医者さんから抗菌薬という言葉を言われたら「抗生物質」のことだと思っておけばいいでしょう。

抗生物質は細菌を殺す薬です

さきほどご紹介したペニシリンに代表されるβ・ラクタム薬の抗生物質で説明しましょう。β・ラクタム薬は細菌の細胞の周囲にある細胞壁を壊す働きをします。細菌も細胞でできている生き物です。細胞壁が壊れることで細胞が死滅するわけです。

細胞壁は細菌に特有の構造になっています。だから抗生物質が人間の細胞を破壊することはないのです。すべての抗生物質が同じようなメカニズムで細菌を死滅させるのではありません。ですが、医薬品として認可されている抗生物質は安全を配慮して、人間の体に悪影響がないようにつくられています。しかし、副作用がまったくないかと言えばそうではありません。

対象となっている細菌の特性が異なれば、その細菌に対して効果がある抗生物質の系統も違ってくるのです。私達が覚えておきたいのは「細菌を死滅させる抗生物質はウイルスには効かないこと」です。細菌とウイルスは別の種類・別のカテゴリーの微生物になります。

抗生物質が用いられるシーン

身体の不調をうったえられて患者様が病院を受診されます。医師はその患者様に抗生物質を処方するかどうかを考えます。そんなシーンをイメージして、こういった場合は抗生物質を使わなくてもよい例を理解しましょう。

★風邪(流行性感冒)やインフルエンザ

この場合はウイルスが原因になっています。抗生物質は効きません。微熱・せき・鼻水・くしゃみなどの典型的な症状ならば抗生物質はいりません。

★中耳炎・副鼻腔炎

重症化していなければ経過観察をします。

★下痢

一般的な症状ならば抗生物質を処方しません。アメーバ腸炎など特定の病気の場合は抗生物質が処方されます。

いかがでしたでしょうか?
抗生物質を必要でないのに処方することは乱用になり、耐性菌が増えてしまうことにもなります。使えば使うほど厄介なことになります。別ページで詳しく解説しましょう。

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